君はビビビっときた

 

タンブルウィードのほっぽり転がる程度の風の中、あの日の僕のスカーフ?ストール?なんかそんな首に巻きつけしヒラヒラとした布ははためき、どこまでも広がるような荒野の真ん中にある用途の分からぬ小屋は今にも崩れ落ちてしまいそうな感じで、それはまさに当時の僕の吹けば飛ぶよな頼りなさに随分と似ていたかのように思ったかのようで、それが哀しくもあり、また、シンパシーを感じたという部分では喜ばしくもあった。

 

こんな程度の荒野で生きていくために最も大切とされていることはなんだろね。

「それは、アイゲチュー、アイウォンチュー、ゲチョラーゲチョラー。プルンップルン、税込みでフォイ!そのゲチョラー。」

理解するな、感じろ。そう言われている気がして太陽ボーボーなこの荒野には、果たして人それぞれの生き様が映されているのだろうね。

 

そしてビビビっときた日。僕はビビビっときたあの日、僕は稲妻に打たれたような、それは心の奥の繊細なセンシティブな部分までも焼け付くような衝撃を伴って、そしてチビの殿様が僕は心に住み着くようになって、それはまあ無視しておけばよいだけの話で、両手に握りしめて腕を真っ直ぐと天に伸ばし、その挙げし握り拳を頭上でクロスさせたなポーズをとってはやめ、とってはやめ、僕はいかにビビビっときているのかを短絡的に表現していた。表現しているつもりだった。

 

 

荒野の変化しやすい天気の雨に打たれて、僕は何故だか、この世の充足を感じていた