
若い翼を広げて、存分にご飯を食べて、そして若い翼を広げて、溜めていた体力を解放するの時が来てて、だから若い翼を広げて、もういつでも飛び立てるぜ何故なら真面目にやってきたからで、しかし少しく冷静でなくてはならなくて、その為には心に猿をもって。
ひとえに興奮とは噴水広場のようなもので、まあなにがどう噴水広場なのかは今となってはどうでも良いことで、とにかくやる気ムンッムンで「喰らぁしちゃらぁっ!」となっている興奮の状態というのは一見頼り甲斐のあるナイスガイ、何かをやってくれそうな期待も寄せられる益荒男のことわりを表すようで味方であればこれは非常に頼もしいかぎりであるのですが、反面、実際には興奮の状態にあることでその興奮の対象となるものにばかり視線が心が集中してワキが甘い状態になっている場合がほとんどで、そういう時ってワキが甘くなるしね、ヤバいよね。ちっくとも健康優良児である、とは言えない状態になっておりますので貴方がもし其奴のことを想うならば
「ここはビー・クール。賢い尊公なら理解できる筈だ。その全身の血が沸騰した状態からのクール、夜明けのステップ。気持ちは熱くプレーは冷静に。闘志無き者はグランドを去れ。全員野球のこんころもちだぁ。明日は此処にある。」
と艶めかしい感じでたしなめてあげるが得策でしょう。そしたら怒りで怒りのゴリラ玉と化した其奴もあなや、アナル、グンマと落ち着いてさっきまでの興奮が嘘のように自慢のソーイングボックスを取り出してこんな午後だからお裁縫でも、となり天下泰平という寸ポですわ。
そして其奴がほつれたボタンをグングル巻きにして二度と取れないくらいに裁縫しまくっている、夢中になっているところへ水を差すようで悪いかもしれませんが、まさか此方もそんなに長いこと裁縫ばっかりされると思ってなかったし困るし、夜から予定あるし、よっしゃ、もうええわ、帰ろ、という時に至って初めて再び声をかけてあげればいいじゃないですか。
貴方が其奴に声をかける。
これは誰にも止められない、止める権利のないことで、もしも外野の人間から「おいおいて、其奴に今声をかけるのは如何なものかと。ヤバいんじゃないかなって。自分に置き換えれば分かるかもしれないなって。そうやって他人の気持ちを考えられる人間にみんながなれば、ジジイやババアも今よかちったあマシになるよってに。」こんなことを言われたとしてもそれを止める必要はないのです。
「ミーはミーの意思によってのみのみによっていごく(動く)。それは誰にも、山崎にも止められないのこと。だから当然貴様にも同様に止められない。やっていく。出していける。いいか、そんな貴様はな、心に猿をもて。それが今の貴様に言いたい。」
そうやって突っぱねればええねや。
そんな万感の思いで其奴に、裁縫に夢中の其奴に声をかけるに至ったよ夜半。予定は未定のブラックナイト。
「だいぶ落ち着いてきたみたいやね。それでええと思うよ。ただひとつ、もうひとつだけ言わせてもらってもええかな。これは実は随分前から尊公に言おうと考えていたことなのだけどね、気持ちがあったんだけどね、そんなに難しいことじゃないからよく聞いてほしい。英語でもなんでもないからリラックスした気持ちの気持ちで聞いてほしい。それは、心に猿をもて、ということで、とりあえず以上なんですけどどうですか?本当に難しくもなんともなかっただろう。心に猿をもて、若しくは、心に猿をもちたい、そうやって気持ちを考えてコントロールしていけばもっと、出していけるし、いけると思うし、後半になるにつれてどんどこアガッていけるっていう一番ベストな状態になるのも割と早いと思うし、思えるんよ。そこなんよ。」
明日の朝に心に猿をもてたら、明後日の夜に夢で逢おうぜ。そしてお互いの心にもつ猿を闘わせて、ポケモンみたいなことにしようぜ。つって。