道のりの僕ら

 

♪車の運転  シミュレーション

シミュシミュシミュシミュ  シミュレーション

 

これが僕らの歌だ。そして誇りだ。女子供にも好かれるような、毒にも薬にもならないようなクソみたいなポップス界に一石を投じる、そんな魂の咆哮だ。愛だの恋だの、別れただのくっ付いただの、そんな浅はかなテーマで歌を拵えている三下以下のテーブルこじきどもはよく聴け。そして震えれ。僕らにあってお前らクソポップスに無いもの。それは魂だ。そしてシミュレーションだ。

 

♪シミュレーション後のレヴォ龍ション

レヴォレヴォレヴォレヴォ  レヴォ龍ション

 

僕らは革命の戦士だ。転んでもただでは起きない。座れたら着くまで立たない。電車の座席、人を選ばず。僕らの革命は教職員用のトイレに忍び込み、凄まじい量の用を足した時既に、その狼煙を上げていた。シミュレーション後のレヴォ龍ション。誇り高き錦の御旗が翻る。凍えるような寒さの個室で、情熱の炎だけが熱く燃え上がっていた。あと便座も熱く燃え上がっていた。教職員用のトイレには、温水便座システムが採用されていた。それを知った時、情熱の炎、革命の狼煙、いや増して過激に。この身の内に抑えておくことが困難な程に熱く猛り、激昂していた。

 

♪レヴォ龍ションが挟まった

はさはさはさはさ  挟まった

 

僕らの平凡な日々の冬に、レヴォ龍ションが挟まった。さしずめレヴォ龍ションのサンドといったところか。それはポップス界で最も過剰な、苛烈極まるサンドであった。僕らのこのサンドを一体誰がバンバラケにさせられるというのだろう。そんなもんバンバラケにされたらちょいとツンツルテンな小粋な袖は翻って、気づいたらズンベラボンであるという結末を迎えかねない。そんなおちゃっぴいな真似をすることは、僕らが赦さない。

赦さない。

 

もちろん、僕らのポップス界に一石を投じるナンバーは続いていく。「どこに効いてんのか全然わからんトレーニング」や、「グッバイ、靖国で会おうぜ」等が今のところ投じようとしているナンバーだ。必死で投じようとしているが、しかしその道のりは辛く険しい。しかしそれが分かっていての、このポップスですから。そこは大丈夫ですから。

 

今から僕らの投じる革命的ポップスが鳴り響く時貴方は、ビビッドに反応できるようにする為、よおく耳を澄ましておいた方が良い。そして革命的ポップスが遂に聴こえた時、貴方はこう思うだろう。

「英語のお稽古ABC、数字のお稽古123、活字のお稽古ゐろはにほへと、そしてたっぷりなチーズの海に溺れたい。いずれ光のどけき美しき日々。アンテナが俺は突き出していてる。」

 

♪車の運転  シミュレーション

 

シミュシミュシミュシミュ  シミュレーション