喰らえやドラゴンアーモンド

 

ドラゴンアーモンドは夜半過ぎのアーモンド。秘密のアーモンド。一粒つまんでお口に放り込めばいい。そして歯でカリッと噛めばカリッとした食感と共に犬を飼っている友達の家みたいな香りがぐわっと鼻から抜けていく。そしてゴクリと嚥下ンゲすれば、なんで役所も病院も土日は休みやねん。百歩譲って病院はええとして、役所が休んでどないするんじゃ。免許の更新も平日しかでけへんしよ。死ね。といった邪悪な気持ちは露と消え、優しい気持ち、目の前にヨボヨボのお爺さんが立っているにも関わらず決して席を譲らないような穏やかな気持ちがパウパウとしのぎを削って参りますから。

 

ドラゴンアーモンドを食べて暫くするとどうでしょう。あなたは気づきます。気づくとはなにに?オタク同士の会話は話し手と聞き手がハッキリ別れているということに?いえいえ、そんなことには気づく必要はありません。なぜそのようなことを言い始めたのでしょうか。もし無意識だとしたら完全なるアレなので、なんかそういうアレに罹ってる可能性を視野に入れましょう。

ドラゴンアーモンドを食べて暫くしてからあなたが気づくこと。それは、そう。まだ全然お腹が減っているな、ということなんです。

 

そりゃあそうでしょう。かつて天下のポープラムックと呼ばれたあなたが、たかだかアーモンド一粒でお腹を満たせるワケがないじゃないですか。もしあなたに対して、

「いやぁ、さすがはあなただ。ドラゴンアーモンドを一粒食べただけでお腹がパンパンになるとは。まだまだ浮世も捨てたもんじゃねぇや。」

等と吐かすアホンダラが居たら、それは完全にあなたのことを嘗めておらっしゃいますので、そういった場合はあなたの必殺技である"肘からミサイル"で爆砕してあげるのが本人のためというものです。

 

まだまだお腹が満たされていないあなたはどうするでしょうか。ドラゴンアーモンドをもう一粒いっとく?それが良いでしょう。正着でしょう。

喉橋さん自慢のドラゴンアーモンド。喉橋さんの奥様の珍プレーが産んだ奇跡の一粒。ウイスキーに良く合うことが取り沙汰されている蛮勇の一粒。

 

 

かかる夜半過ぎ、龍の木にその実を結ぶナイスな一粒。ドラゴンアーモンドが叫んでいる。