
派手目の衣装でキメキメって髪も染め染めってキツいタバコをふかしながら小さなハンドバッグをハンマー投げが如く振り回して歩くお前だけど靴が汚ねぇなこの野郎。女郎。
オシャレは足元から、と習わずに生きてきたかい。そして、オシャレは我慢、てのもあるよね。これはピーコが言ってました。
「足元を見られる」という言葉からも分かるとおり、足元に気を使えていないとその人物は下賤な者、野暮天、ポン引き、万引き犯、吸引力が変わってしまう、鍋を売りつけてくる、水平と平行の違いをいくら説明しても理解してくれない、前世がサナダムシ、両親がバッタ、大久保みたいなヤツ、といったような不名誉なレッテルを貼られるのが関の山であって、一度そういう風に見られてしまうと他人はなかなかその認識を変えてくれることはなく、たとえユニセフに8億円もの寄付をしようが、「いや、靴買えや(笑)。」とせせら笑われてしまうのがオチなのです。
あと、靴が汚いと非常に臭い屁をこくとも思われがちです。
その非常に臭い屁というのがどの程度臭いのかというのがまた "クセ" モノで(←うまい!めちゃめちゃうまい!「臭い」と「クセ」がかかってるんやね!すごい!尊敬に値!あたいは尊敬する!だからみんなも尊敬しよ!そしてひとつの巨大な尊敬体となりて活躍させていただいて、だから、アレですよね。結局は長いものに巻かれる感じがまた良かったりするんですよね。)臭いとはいえ、幾らなんでも嗅いだ瞬間に即死せるような臭さであるハズは無く、何故ならそんな屁ときたらこれはもう兵器と言ってよく、もしそんな大腸に兵器を忍ばせている靴の汚い輩が世を果敢なんで陥って、もはやテロのみ、みたいな考え方となってしまい、その非常に臭い屁を武器に各所でテロをおこすなんてことになったら大変であるからでして、そんなことがあると嫌なのでやめていただくとして、臭いとはいえせいぜい成人男性が狼狽える程度、おっさんボバヘナ程度ということになるでしょう。
おっさんボバヘナ程度?なにそれ。どういう意味のこと?意味は?おっさんはわかり得るけどボバヘナとは?海外ことば?男の勲章?茶壺に万々歳。とリャンツーファイをゴチャゴチャと述べるクソ莫迦三銃士を尻目に殺して丸ハゲハーゲンダッツにシルバーのスプーンを突き刺した時に思い出した。
そうだ、俺はお前に、その剣で貫いて欲しいのだ。
なにを?
俺を。
俺の心臓を。
こんなことを言ったらお前は「イヤや。」と言うだろう。「やらへん。」とも言うだろう。しかし考えてみてほしい。
お前がその剣で俺のこの胸を貫いたとする。そしたらどうだ。余程のラッキーアドベンチャーでもない限り俺は果てるだろう。そして、果ててなお、俺はお前を想うだろう。
つーことは、この願望は俺にとって今生最期の願望ということになり、そしてそれを果たせるのはお前と、お前の持つその剣だけということになる。
もちろん、いざその場面がやって来たとして、俺もさすがに少しくビビると思うから何度か「ちょっと待って!」とかは言うかもしれないが、その「ちょっと待って!」の時には絶対に剣を刺さないでほしい。
なぜならさすがのこの俺とあれば、今際の際の言葉が「ちょっと待って!」では示しが付かないというか、生に対する未練がある感じというか、化けて出てしまいそうというか、それってやっぱなんか、嫌なんですよね。
なので、そうだな。少なくとも4回は「ちょっと待って!」が出ると思うんで、その際はお前の自慢の反射神経で手を止めていただいて、本当にもう、これで最後。次で貫いてくれ、という決意が出来るようになるまで待ってくれ。
たぶん本当に決意が出来たなら、あんま喋らなくなると思うんでそうなればいよいよ決意したな、と考えてもらって構わない。構わないよね?うん。アイツも構わないって言ってる。
なので気が向いたらでいいので、お前の剣で、俺のこの胸を貫け。
死してなお、お前を想い俺は泣くだろう。その涙が乾く頃に、俺の骨を西の海へ撒いてくれ。
そして「ピンピンコロリでしたわ。」とか、言って欲しくて。