
天にまします大吟醸様、本日もたくさんの学び、気づきを与えていただいて感謝いたします。マジでめっちゃ感謝しております。どれくらい感謝しているかというと、それは数値で表した方が良いですか?それとも美辞麗句?そうそう、この美辞麗句という言葉も大吟醸様の与えてくだすった学び、気づきからヒントを得て私が考え出した言葉でございます。本当に感謝しております。
さて大吟醸様、私ことこの貧乏人の小倅には「人間、死ぬまで勉強!」という人生の美辞麗句がございます。これは人生のモットーです。なので美辞麗句とはちいと違うのですが、大吟醸様はそんな細かいことは気になさらないと聞いておりますのでこのまま続けさせていただいて、やがて国は栄え、人民の笑顔の花が国中に溢れかえる、そんな日を夢見て続けさせていただきます。
この、「人間は、死ぬまで勉強や!」でございますが、具体的に言ってどういうことかと申しますと、人間とは今際の際まで勉強し続ける生き物なのだということでございまして、たとえば、私が最近勉強になったなと感じたことは、アルミホイルにも表裏がある、ということでございます。これは勉強になりましたね。お魚がアルミホイルにほとんどふっつかなくなりましたからね。
あとはあれですね、これは学び、気づきで言うと気づきに当たるものだと思うのですが、小学校くらいまではどのクラスにも一人は、自分のことを猫だと思い込んでいる女子が存在しました、ということです。
そんなヤツおれへんやろ!と呆気に取られた大吟醸様、よぉく思い出してみてください。居たでしょう、クラスメイトの女子の中でどちらかというとユニークな感じと言いますか、フリーマーケットでお母さんが買ってきたキュロットパンツがトレードマークと言いますか、まあ有り体に言うとブというか、スというか、可愛いというと嘘になるようなルッキスの女子がある朝突然「にゃー!」、「なぁーご!」等の猫の鳴き声を模した声しか発しないようになり、動きも何やら猫を意識して気味というか、拳を軽く握ってテンプル辺りに持ってくる、いわゆるニャンニャンポーズを動作のなかに多量にインサートし非常に気の毒、目も当てられないということで此方が心配し「級友よ。とうとう頭が湧いてしもうたか。どれ、こうなっては生きさらばえたところで身の回りの人々に迷惑をかけてしまうだけや。ここは私が一思いに楽にしてやろう。」とその猫女子の首に手をかけんとすると「ニ゛ャ゛ー!フーッ!フーッ!」などと面白い顔で威嚇してくるどころか、あまつさえ我が手の甲を引っ掻きやがって、白い肌に二筋の朱い筋が入ってしもうた。
此方が貴様の未来を案じて切なくなっていわばボランチアの精神で屠ってさしあげようと手を差し伸べたのに
「おいなにすんねん!血出とるやないか!痛いのうこらぁ!」
などと怒鳴ってみても相手はもう猫の境地、猫のニルヴァーナへと入っているために当然人間の言葉は通じない、が、かといってムカついたからといってなまじっか女子であるためケンカをするわけにもいかず、保健室に絆創膏をもらいに行っている間に始業のチャイムが鳴り、教室に戻ると件の猫女子が先生に怒られていたので近くにいたメイトに「どないしたん」と尋ねると、猫女子は出席確認の点呼の際も猫を貫き通し、先生に名前を呼ばれた際に元気よく「にゃあっ!」と返事をしたために先生は激怒。朝の血圧も低くてイライラしてるときになにをさらしとんじゃこのボケと思ったかどうかは知らないが(訊いてないので)猫女子に対して怒涛の攻めを見せ始めたところらしかった。
私はざまみさらせと思いつつ悠々と席に着き猫女子の行く末を見守っていたが、驚いたことに猫女子は怒られて目を真っ赤にして泣きながらも、「にゃぁあ(泣)」と猫を貫き通していたのである。この女、思いの外ストロングやな。なんて少し感心しているところで先生が「貴様が猫の真似を止め、ちゃんと"ハイ"と返事をするまで授業はせぬ。」等と吐かしだし、あらま、こんなしょうもないことで授業放棄とは、教師とは本当に勝手というか自分本位というか、そんなことやからオレは宿題を全然やってこないのだよ。君みたいなアホな教師に「これを家でやって来たまえ。」と命令されたところでハイと言うことを聞くかいな。放課後はたい焼きを買い食いしたり女子高生に石をぶつけたりと忙しい日々なのや此方は。わかったら宿題なんか出すな。アホが。
ということで私は小学校低学年の時点で宿題を引退させてもらってるんでございますが(ヲイヲイッ!猫女子の話はどこいったんや!笑)、そのおかげで学び、気づきが少々遅れたことを差し引いても大吟醸様のおかげがあって今となってはこんな感じで毎日学び、気づきの連続でありますので、そこはマジ感謝としか言いようが無いんですけれども。