とびだせよアイツ

 

俺がアイツにどれだけの期待を寄せているのか、きっとアイツは分かっていないだろう。

だって期待されているのが分かっていれば、もう少しやることをやるもの。とびだすもの。

それをやっていないということは、やはり俺の期待感は全く伝わっていないと考えるのが正常なのよ。

 

しかしこれは俺も悪いところが多分にあり、それというのは俺は他人つまりアイツに対しての期待ばかりしており、当の自分つまり俺はアイツ任せなばっかりで具体的になんのアクションも起こしていないというのはこれは不公平というか、第三者からお前みたいなもんは勝手にやっとけやと思われても仕方のないことなのでまぁ俺は俺でその辺のことに関しては悩んでいる。

ただ、勘違いしないでほしいのは、アイツは本当にやる時はやるアイツであるということで、それを知っている俺だからこはアイツに対して過度に期待しているというところである。

 

人は言う。

なまじ他人に期待をするから裏切られ蹴飛ばされ、身じろぎ狼狽え、結果世を儚む恨む根暗のおっぱいピーポーに成り下がってしまうのやと。

だので初めから他人などには一切の期待をせずに、自分に対してだけ期待しておけと。その方が結果としてリラックスしてる奴に成れると。

 

しかし俺は思う。

たとい他人には一切期待はしていなくとも、アイツにだけは期待してもええのではないかなと。アイツならば俺の期待に、オラの期待に応えてくれるんとちゃいますかと小作人の哀願となっている俺。

アイツにすら期待を抱かなくなってしまっては、それこそ自分に対しても期待できなくなってしまうのではないか。俺はそのように考えています。

 

もうこれはやるしかないぞと、俺は俺がアイツに対してどれだけ期待を寄せているのかということを手紙をしたためてこれを伝えることにした。己の字がどれだけクソ下手かということを何も考えずに。

 

「拝啓 (あんまり意味わかってないのに拝啓とか言うて申し訳ない。)

お元気ですか。その後おかわりありませんか。

 

ウィスパーボイスで鳴く蝉が生命最期の輝きをアピールし、みんなで植えたヘチマがボロボロになってきている今日この頃、お元気にしておられますでしょうか。

 

俺は俺で何も変わらず、あの頃のままの俺でございます。あの頃ってのは先週一緒に世界の山ちゃんに行った頃のことです。ああいうタイプの手羽先揚げってほっといたらいくらでも本数食べられてしまいますよね。ビックリしました。

てゆーか僕たち二人で50本くらいの手羽先揚げを食べましたが、それって単純計算でニワトリ25羽分でしょ。あの日は混んでた方なのかもしれませんが、他のテーブルのお客さんもかなりの本数の手羽先揚げを食べていましたよね。お店に確認したわけではないのでわからないですけど、たぶん全テーブルの全時間帯の手羽先揚げの本数を足したら1000本はいくと思うんですよ。てことはニワトリ500羽分じゃないですか。あの日だけでニワトリ500羽ならば、一ヶ月間営業した場合15000羽でしょ。あの1店舗だけで。どこでそんなようけのニワトリを飼育してるのでしょうかね。もしご存知なら教えてください。

 

ということで宴もたけなわとなって参りましたがこの「宴もたけなわ」の"たけなわ"ってどういう意味なんでしょう。これももしご存知なら教えてください。ご教授ください。ご指導ご鞭撻のほどよろしくおねがいします。

 

そして今回こんな宴もたけなわで俺が何を伝えたいのかと申しますと、俺はアイツつまり君に期待しているということなんです。

もっといけるという確信を持っているのです。

それが俺のただの寝言繰り言だと感じるのならほっといてくれてかまいませんが、君を良く知る者として君ならもっといける、いけてるっていうのを君に分かって欲しかったんですよね。そのためにこんな世界の山ちゃんのニワトリみたいな手紙をしたためさせていただいたのです。これが良いか悪いかは別にしてね。

とにかく、もうちょいだけでも俺の期待に応えてもらえると幸いです。口は災いのもと!夜露死苦!」

 

 

一晩かけてしたためてみたものの、果たしてこれで伝わるかどうか、、、。