あいさつビンビン

 

まぁまず若く可愛いき女子にのみ元気にあいさつを返す、どころかテメェから積極的にあいさつをしてやれ今日は雨だの晴れだの、競馬で勝っただの負けただの(人としては負けてる)と聞くに耐えない話題を嗅ぐに耐えない口臭とともに垂れ流す割には、翻って若い男子のあいさつに対しては返しても3割程、返したとしても「ぬるぁ。」とか「でぃあな。」とか意味不明な、あいさつかどうかも怪しきただの汚い音を発するだけの心根の腐ったオッサンは多いのですが、そういう類は俺がいずれ王になった際にはどれだけ時間がかかろうが一人残らず皆殺しにするとして、尋常にあいさつをすればあいさつが返ってくるし、あいさつをしてくれれば此方も元気にあいさつをし返す、そんな関係性って実はめちゃくちゃ尊いんですよね。

 

例えばあなたは、家を出て仕事場へ着くまでの間、誰かにあいさつをするってなことがありますか?それは毎朝通ってるパン屋の店員さんであったり、コンビニの店員さんであったり、駅員さんであったり。

俺は無いっすね。これは自信持って言えますよ。家から仕事場までの間でしょ?仕事場に着きゃあそら八百万の人間にあいさつしますけど、家から仕事場までの間、つまり通勤中に誰ぞにあいさつするかどうかと問われればそれはもう無いとしか言えないです。でも事実ですからね。本当のことですから。ここで嘘ついても仕方ないでしょ?

「え?家から仕事場までの間ですか?あぁ、しますします。基本的に目に入る哺乳類にはすべてあいさつしてますよ。あとは良い感じのバイブス出してるポスターにもあいさつしますね。あと自動ドアとかエスカレーターとか、そういう人間のために頑張って働いてる機械にもこれはあいさつはしますね。それが当たり前だと思ってるんで。」

ってな感じの嘘、誰も幸せにならない類の嘘をここで吐かしたとして結局待っているのはいつもの寝床での自己嫌悪だけじゃないですか。

それで寝不足になって仕事で大きなミスを犯したとして、あなたが俺をフォローしてくれるわけじゃ無いですよね?だから正直に答えてるんです。すいません、なんか逆ギレみたいになって。

 

そう考えてみれば、袖振り合うも多生の縁といいますか、ない袖は振れないってこれはちょっと違うんですけども、たといあいさつする程度の間柄でも我々が生まれてから死ぬまでに出会う人間の中のほんの一握りなのですから、もっと一回一回のあいさつに愛とプライドを込めて、なんならあいさつした人全員におまんじゅうをプレゼントするような、そんな気持ちで(実際におまんじゅうをプレゼントするわけではない。甘いものが苦手な人もいる。)おはようからおやすみまで、身の回りの方にはしっかりとあいさつしましょうよ。

片手、どちらの手でも良いですからしっかりと手を挙げて「やあっ!」と。ボソボソと相手とろくに目も合わせずに「あでぇ。」とか「おわだ。」とか言うだけでは、せっかくの多生の縁がシナシナになって萎びてしまうで。

しっかりと片手を挙げて、もし出来る人は肘から下を普段より30㎝くらいビヨンッ!と伸ばしてみても良いかもしれませんからね。良いかもしれませんからねってのはちょっと可笑しな言い回しですよね。笑止ってゆーか。いや可笑しいんか笑止かどっちやねんってそれもまた可笑しいんですけど。

腕伸ばせますか?

腕は伸ばせるんですか?

今ずっとその話してましたけど、あなたはそのあいさつをする時に肘から下をビョンッ!と伸ばすことは出来るんですか?

 

俺ははっきり言ってそんなこと出来ないですね。出来ないっていうか、まあチャレンジしたことすら無いのでやってみたら意外と出来てしまうかもしれないですけど、意外とそういうの初挑戦でサラッと成功させるタイプですけど、でもまぁこれまでの人生で一回も肘から下が伸びた経験がないので出来ないってことにしときますわ。てゆーかそんなこと出来るヤツいる?会ったことないんですけど。俺やったらビックリしますよ、そんなヤツいたら。それこそあいさつどころの話じゃないっすね。逃げますよね。どうせあなたも逃げるでしょ?すいません、なんかまたもや逆ギレみたいになって。