
なろう、なろう、あすなろう。
あすはドープになろう。
街で自慢の三兄弟。それはあすなろ三兄弟。
プレッシャーに強い長男。
常に上下デニムの次男。
プレッシャーに弱い三男。
そのすべてがあすなろ三兄弟・イン・ダ・ドープネス。
彼らの親はこう話す。
「結局だからウチは女の子が欲しくて、でもこのように男の子ばっかりポンポン産まれてしもてね。(笑) みんな元気な三兄弟やさかい明るい家庭でございますよ。今だにみんなで一緒に食卓囲んで、テレビ見て死ぬほど笑ってますから。電源入れてないテレビ見て死ぬほど笑ってますから、マジな話。みんなまだ小さかった頃はヤンチャやったさかいよくケンカしてましたよね。でもまぁこっちは大人ですから、さすがに大人の力をもってすればケンカで負けることは無かったんですけどね。ハッキリ言って三兄弟のうちの誰がかかってきても勝てましたよ昔は。今はまぁ寄る年波には勝たれへんさかい素手やと負けるやろけどね。ベアナックル。そんなあすなろ三兄弟。笑って誤魔化せ三兄弟。」
愉快な仲間だ三兄弟。
行けよ火の鳥三兄弟。
リーダー長男こう話す。
「三兄弟ってモノに例えると何やと思います?やっぱりダンゴですか?ダンゴ三兄弟ですか?そうなんですよ。ダンゴに行きがちなんですよな。そこがもう我らあすなろ三兄弟のことを全然理解出来てないというか、嗚呼やっぱど素人はそうなるわな、ってなるというか。三兄弟ってね、言うたら三輪バイクなんですよ。よく出前の人が乗ってるでしょ、三輪バイク。三兄弟ってアレなんですよ。あとアレ、排気量の大きい三輪バイクあるでしょ。トライクっていうの?あの後ろからみたらそれ軽自動車やないか、みたいなやつ。アレに乗ってるやつは何がしたいねん。なんでそれ買ったんや。ってゆうことなんですよね。」
ごっそりもってけ三兄弟。
こってりあっさり三兄弟。
打たせてとるのは次男が語る。
「常に上下デニムってゆうのが最近ようやく認められてきてね。昔はよく妖怪フルデニムとか言われてからかわれてましたよ。でもそれどこが妖怪やねんと。おまえら妖怪なめとんかと。でもデニムって結局フルで着てナンボっていうのが僕の考え方でね。アメリカの考え方ですよね。やっぱ開拓者のユニホームですから、デニムは。そのフロンティア精神に少しでもあやかりたくて僕は多量のデニムを纏うワケなんです。人間、フロンティア精神が無くなったら終わりですよ。」
いいぞ負けるな三兄弟。
テンション上げてけ三兄弟。
最後に三男かく語る。
「どうしてもおなごが欲しい我が両親最後の希望として、2人の兄者の後に作られし私。しかし結果はご覧の通り、勇猛果敢なおのこなり。群雄割拠の我が家において、ケンカ自慢のこの私。しかし、プレッシャーに滅法弱いこの私。おなごを待望されつつ、おのことして生を授かったこの私。母上のお腹の中にいる頃から既に、申し訳ない気持ちであったことなど家族皆さしも知らじな。しかし、一度生えたチンコは切り落とせねえ。いや、タイとかに行けばなんとかなるみたいだけど、それは両親の望みとはちょっとズレてるハズだ。それに両親はおのことして産まれた私のことを、それでも愛して育ててくれた。サッカーを習い始めた時、いつも兄者のお下がりばかりだった私に新品のスパイクを買い与えてくれた。我らあすなろ三兄弟、来たところも行くところも同じなり。」
レツゴーあすなろ三兄弟。
シャイニンあすなろ三兄弟。
なろう、なろう、あすなろう。
あすはデュードになろう。