我らアート三兄弟

 

世界に誇るる金色の兄弟と言えば、アート三兄弟をおいて他にはいないだろう。

 

長男アート一郎、次男アート二郎、三男アート三郎(ただアート三郎に関してはご両親が「三段オチみたいにしよか」ということで出生届を出すギリギリまで''両乳郎''と呼ばれていたが、役所の人に「そんなオチからのスタートな人生なんて絶対グレますやん。やり直し。」と言われたためにアート三郎に落ち着いた。オチはついてないけどね。←うまいこと言えてる。)こそが世に言うアート三兄弟である。

 

とりあえずアート三兄弟は上から順にそれぞれ陶芸家、彫刻家、画家としてえげつないくらい成功してます。

またアート三兄弟の変わったところとしては、三人がひとつ屋根の下、共同生活をしているところが挙げられる。ひとつ屋根の下で共に暮らしながら、お互いのアートを研鑽し合うという絵に描いたような(絵は描いてるしね)アートなライフを送っているのである。

 

それぞれが世界に誇るる金色のアーティストなアート三兄弟であるが、もちろん三兄弟揃って活動することもある。

それは主に、アートをわかりやすくするための啓蒙活動で、名を''アートってわかりにくいからわかりやすくするよの会''(通称 アわやす会)と言います。

このアわやす会について、アート三兄弟の長男であるアート一郎はこう語っています。

 

「けっこうアートってムズいんだよね。誰でも理解できるかって言われたら、決してそうではないんだよね。例えば駅前のロータリーの真ん中とかにブロンズ製のぐりんぐりんした、謎のぐりんぐりんが組み合わさったオブジェとかあるでしょ。「ホットな明日へ」みたいな作品名のプレートが付いてて。あれなんて理解できる人そうそういないよね。僕は理解してますけど。(中略)結局大勢の方にアートをより理解してほしいなって思ってて、アわやす会では主に駅前のぐりんぐりんのオブジェに込められた想いとかをみなさんにわかりやすく噛み砕いてお伝えしております。」(アート一郎 談)

 

また次男であるアート二郎は、

「アートをみなさんに理解してほしい気持ちは山々なんですけど、そもそもアートってだいたい意味わからないですよね。それを理解しろと言われたところで意味がわからない以上は理解のしようがない。たとえば美術館に行きますよね。絵やら彫刻やら見ますよね。ひととおり鑑賞して美術館から出るじゃないですか。出た瞬間にさっきまで見てたすべての美術作品のこと忘れるでしょ。ちょっと腹減ったしラーメン行っとく?みたいな。今まで生きてきて「あの時の美術館は良かった。本当に思い出に強く残ってますよね。」って思い出あります?無いですよね。あとあれも。駅前のロータリーとかによくあるんですけど、なんかブロンズ製の昔のギリシャの人みたいな像あるじゃないですか。腰に布だけ巻いた筋骨隆々のおっさんの像みたいな。ほんで台のとこに「ホットな戦士」みたいな作品名が彫ってあったりして。あれを駅前に置く意味ね、ちょっとわからなすぎでしょ。でもそれがアートなんですよね。」(アート二郎 談)

といった具合に「最後まで話を聞いてはみたものの、結局何が言いたいのかさっぱりわからない」といった、アーティストの方にありがちなことを言っておりました。

 

そして三男であるアート三郎(元・両乳郎)は、

「ワンパターンの猫ヴァージョンはニャンパターンとかほざいてるヤツいるけど、そもそもワンパターンのワンはイングリッシュ”one”であって犬の鳴き声のワンではないから猫がニャンと鳴こうがなんであろうがニャンパターンになんかなるわけないやろがアホンダラ。ええ加減なこと言うとったらどつきまわすぞコラ。あと高校野球が好きな女は全員カス。パッパラパーでエグザイル好き。カス。」(アート三郎 談)

とやはり元・両乳郎だけあってバリッバリにグレているのでした。

 

とにかく私がアート三兄弟に急接近して思ったのは、アートってやっぱわかんねぇなってことです。

 

私が言いたいことといたしましては「アートはゴッホがギリ。」ということです。ゴッホはギリわかります。