占いグッズショップ

 

趣味で趣味のモノを集めているうちに、いつしかその趣味のモノを売る商売を始めてました、みたいな方はこれは意外と多いんですが、例えば、と思いましたけどそんなにナイスな例えも思い浮かばないのでした。

 

占いグッズショップ「ハラマンドラ」のオーナーでいらっしゃいます、原マンドラゴラさんです。この方も御多分に洩れず(多少洩れてる)趣味で占いグッズを集めているうちにいつのまにか寝てしまって、起きたら占いグッズショップをオープンしていたという剛の者でございます。

 

「私はもともと占い師になりたいとかそういうワケではなかったんだわ。占いの居館の雰囲気が好きなんだわ。あの妖しげなオブジェやら水晶玉やらが。そんな場所で自分の遠かったり近かったりする未来を占っていただく…緊張…するんだわ…。でもなんかあの非日常感が好きで、なんやったら自分の家も占いの居館みたいにしたいなと思って占いグッズを集めて始めたんだわ。そしたらいつの間にかそれを売る商売を始めてたんですから、人生ってわからんものよね。人生は未知に溢れてるんだわ。そういう意味では占いなんてものはなんの役にも立たんってことぐらい、いい加減に気づいてもよさそうなもんですけども。」

 

ハラマンドラには古今東西の占いグッズが所狭しとならんでおり、なんかちょっと驚安の殿堂ドン・キホーテのカーアクセサリーコーナーを想起させるような、心落ち着かない雰囲気で、ちょっと笑てまいそうになりました。

 

「これはオールドスクールな占い師、まぁ占い師というより易者やね、ジジイの。そいつらがよく持ってる細っそい竹とかで出来たスティックの束あるでしょ。アメリカのバーベキューの串みたいな長きの。筮竹って言うんだわ。これを易者はバサって、ザザザッてやって、なんや「ムムム」とかほざきながら難しそうな顔しながら束のバラけ具合かなんか知らんけどそれで占うやつあるでしょ。それのやつね。筮竹ね。こんなんでも「中国のやつです」って言うたらけっこう強気の値段設定でも売れるんだわ。これ6,000円。高っかいんだわ。でも東洋易学って言うたらやっぱ中国が本場なんだわ。だから中国のやつって言っておけばたいがい売れるんだわ。」

 

瀟洒な見かけによらずなかなかアコギな商売をしていらっしゃる原さん。自慢の商品は他にもありました。

 

「この水晶玉ね。なんかインドのファッションに影響受けてます、みたいなサリー的な服(もちろんハラマンドラでも売ってます)着た占い師が手をかざして、「見えます。あなたの未来は見えます。」とかいうやつ。水晶玉の中に未来が見えるらしいんだわ。すごいやな。ラリってらっしゃるとしか思えへんのだわ。私もやってみたことあるけど、なーんも見えんのだわ。当たり前やけど。でもあれけっこう占い師さんは本気で言うてはるからね。自分を信じるって大事よ。」

 

そんな若干カマし気味な原さんの最近の悩みは「店に占い師しか来ない。」ことらしいです。

 

 

そんなこんなで占い師ではないみなさんも、一度ハラマンドラへ足を運んでみてはいかがでしゃう。