ベタつく毎日はエブリデエ

 

畜生、不細工カップルがボケカス。死ね。今日ね、ちょっと用事があって街を歩いてたんです。徒歩。用事を済まして駅までまっすぐ歩いてるときですよ。僕はなんていうかちょっとオフビートな方々に視線がいきがちな癖があるので、今回もそれが良くなかったんですね。普通に歩いていれば気がつかない筈なのに、何かそういうノイズ的な、時空の歪み、違う電波圏、フォレスト・ガンプな空気をいつもどおり敏感にキャッチした僕で、なんの用もない明後日の方向にふと視線を投げてしまいました。

視線の先にはね、これはまあよくいるんですけど、不細工、ユニークなシェイプのカップルがいたんです。ああいう見た目がハンデなカップルに限って、なんで天下の往来で通りすがる人々に見せつけるようにイチャついたりしよるんでしょうか。なんかそういう精神性が彼奴等をより不細工に、ノイズに、百鬼夜行に見せているのだと僕は考えております。そして十中八九アニメのキーホルダーをカバン(薄汚れており汚い、が、これに関しては僕のカバンも薄汚れているので今回は目をつぶることとする)につけているオタク族のようなふたりである。

そんなノイジーな不細工なカップルを見て思いました。「また不細工なカップルがイチャついてますね。こういった場合、僕は道端に吐瀉されたゲロを見るような目でもって彼らのことを見ていると思うのですが、どういった訳か不細工カップルの男の方と目が合うと何か勝ち誇ったような視線をこちらに向けてくるのですよ。一体どういった思考回路をしているのか存じませんが(美意識の低い人間の考えていることは理解できないので)おそらく彼氏(不細工)の心理としては「見ろ。お前はひとりで街を彷徨い歩きやがって。寂しいやつめ。情けない。翻って俺はだうだ。こんなグラマラス(デブ)なナオン(ブス)と公衆の面前で愛を炸裂させている。めちゃめちゃぬくいっちゅうねん。おっぱいめちゃやらかいっちゅうねん。口めちゃめちゃクサいっちゅうねん。そんなうらやましそうな妬ましそうな捨て犬みたいな目をしたところで俺のナオン(ブス)は俺のものなので貴様ごときには指一本触れさせませんので。ボランティアじゃないので。悔しかったらワレもはよナオンのひとりでも作って我々(両名共不細工)のやうに天下の往来でイチャこきかましてみいや。あ、言うとくけど家帰ったらもっとスンゴイことをしておりますので。ここではさすがに外なのでそこまでサービスはできないけどね。今日もやるよ。お前みたいな猿はせいぜい我々(両名共不細工。国恥)のペッティングでも脳漿に焼き付けて家帰ってセンズリでもこいとけやスカタン。」ということで僕に対して誇らしげなのだと思います。同じ国、同じ時代に生を受けているにもかかわらず、この感覚の違い、美意識の違いはなんなのだろうな。悲しい。泣き。」その不細工カップルは彼女(ブス)が公衆電話でどこかに電話をかけており(病院かな?顔面の)彼氏(不細工)はそんな彼女(ブス)の背後から服の中に手を突っ込んで胸をお揉みになっておられました。やはり目が合いました。上のようなことを思いつつ不細工カップルを尻目に殺し(本当に殺せればいいのにな)僕はこのところサンセットが早まってきた街をずるずると歩くのでした。ベタついてる。泣き。